集合住宅で火災、投げ落とされた子ども2人を建設作業員がキャッチ
(CNN) 米ニューメキシコ州アルバカーキで起きた集合住宅の火災で、逃げ遅れた男性が窓から投げた子ども2人を、現場に居合わせた建設作業員が地上で受け止める出来事があった。
火災はアルバカーキ北東部の集合住宅で12日に発生した。お手柄の作業員はメイソン・フィエロさん。CNN系列局KOAT-TVによると、フィエロさんたちが隣のビルで屋根を設置する作業を行っていたところ、火災が発生した。
火災現場の集合住宅では、男性が乳幼児2人を抱いて2階の窓から身を乗り出し、叫び声を上げていた。仲間の建設作業員たちははしごを運び込み、フィエロさんは男性に対し、子どもを投げるよう促した。
男性は呼びかけに応じ、まず赤ちゃんを投げ落とした。フィエロさんはこの赤ちゃんを無事に受け止め、続いて男性が投げた幼児もキャッチした。赤ちゃんは生後2カ月の女の子、幼児は2~3歳の男の子だった。
アルバカーキ消防救助局によると、今回の火災では3人が病院に運ばれた。このうち子ども2人は家族が病院に運び、1人は煙を吸って救急車で搬送された。3人とも容体は安定しているという。
集合住宅のビルは全焼した。出火原因は現時点で分かっていない。
消防隊は5分以内に現場に駆け付けたとしながらも、フィエロさんたちの素早い行動に感謝すると広報は述べ、「子どもたちの命が助かったのは、あの建設作業員の人たちが素早く的確に行動してくれたおかげ」と話している。
フィエロさんは、賞賛されるべきは自分だけではないと謙遜している。仲間の手を借りなければ救助できなかったからだと言い添えた。