体長4.7メートルのホホジロザメ、米東岸南下しフロリダへ タグ付け追跡
(CNN) 体長約4.7メートル、体重約907キロの雌のホホジロザメが、米東部の沿岸を南下し、このほどフロリダ州沖に出現した。
この個体に対しては今年9月、海洋生物を追跡する非営利団体「オーサーチ」が、カナダ東部のノバスコシア州近くで追跡用のタグを取り付けた。今月12日には米サウスカロライナ州マートルビーチ沖にいるのが確認されていた。
ノバスコシアの先住民の言葉で「霧の大地」を意味する「ウナマキ」と名付けられたこのサメは、その後さらに南に向かって泳ぎ続け、26日にフロリダ州フロリダキーズに出現した。
CNN系列局のWSOC-TVによると、ウナマキはオーサーチがこれまで大西洋の北西部でタグを付けたホホジロザメの中で2番目に大きい。成長した雌の個体であることから、移動した先で子どもを産み、育てる様子が明らかになる可能性もあるとオーサーチはみている。
フロリダ州魚類・野生生物保存委員会(FWC)は、州内の海岸や水路には高い確率でサメが生息していると指摘。州の生態系を維持するうえで重要な役割を担っていると述べ、「フロリダ一帯での活動のピークは4月から10月にかけてだ」と説明する。
これらのサメに人が襲われるケースはまれで、同州では雷に打たれる可能性の方がサメに噛まれる可能性より30倍高いという。それでもFWCは同州を訪れる人に対して、周囲の状況に注意し、海水浴をする際にはサメのリスクを念頭に置くよう強く求めている。