体重11キロ超の猫、安楽死免れ運動療法 ペットの肥満に警鐘
(CNN) 米ワシントン州の動物病院が、太り過ぎて飼い主の手に負えなくなった猫を運動させる動画を公開し、ペットの肥満に警鐘を鳴らしている。
減量に励んでいるのは8歳のメス猫「シンダーブロック」。体重は11.3キロを超え、飼い主が手に負えなくなって、安楽死させる目的で同州ベリンガムの動物病院に連れて来た。この飼い主は認知症の父親の介護をしていて、自身も健康問題に苦しんでいた。
同病院の獣医師ブリタ・カフニーさんは安楽死を断り、シンダーブロックを自分に譲ってほしいと頼んだという。「飼い主の女性は本当は安楽死を望んでいなかったが、父親の介護のことで追い詰められていた。猫は父親に餌を与えられ過ぎて、病的な肥満状態だった」とカフニーさんは語る。
カフニーさんは同僚とともに、水中ランニングマシンを使ってシンダーブロックの減量を目指す運動療法を開始した。
フェイスブックには、ランニングマシンの上で足を動かしながら鳴き声を上げるシンダーブロックの動画を公開。この動画は220万回以上も共有されている。
シンダーブロックの動画は掲示板サイト「レディット」のトップページにも登場したほか、ツイッターでは25日のトレンドに浮上。ユーザーが描いたシンダーブロックのイラストも何千回もリツイートされた。
カフニーさんは、シンダーブロックの窮状をきっかけとして飼い主にペットの健康について考えてもらえればと話し、「ペットの猫は太り過ぎや肥満が60%近くを占める」「多くの人は、自分のペットの太り過ぎを認識していない」と警鐘を鳴らしている。