放し飼いの飼い猫、野生生物に深刻な被害 世界6カ国で行動調査

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
放し飼いの飼い猫は予想以上に野生生物への被害をもたらしていることがわかった/Roland Kays/North Carolina State University

放し飼いの飼い猫は予想以上に野生生物への被害をもたらしていることがわかった/Roland Kays/North Carolina State University

(CNN) 室内で飼育されていない飼い猫は、小鳥やウサギ、リスなどの野生生物に予想以上の被害を生じさせているという研究結果が、このほど学会誌に発表された。

放し飼いの飼い猫の方が、同程度の大きさの野生の捕食動物に比べて殺す獲物の数が多く、野生生物に与える影響は2~10倍大きいと研究チームは指摘している。

研究チームは世界6カ国で放し飼いにされている飼い猫925匹にGPS装置を取り付けて行動範囲を調べるとともに、米国と英国、オーストラリア、ニュージーランドでは捕まえて持ち帰った獲物を調査した。野良猫は調査対象に含めていない。

調査の結果、飼い猫の行動範囲は平均で飼い主の家から100メートル程度に限られていて、野生生物の被害は特定の地域に集中していることが判明。「飼い猫は餌を与えられているので、1日当たりに殺す獲物の数は野生の捕食動物よりも少ない。しかし行動範囲が非常に狭いので、その地域の獲物に対して極めて集中的な影響を及ぼす」

ノースカロライナ自然科学博物館のローランド・ケイズ氏はそう指摘し、「地域によってはペットの猫の密度が異常に高く、小鳥や小型哺乳類にとってのリスクはさらに大きい」と言い添えた。

メールマガジン登録
見過ごしていた世界の動き一目でわかる

世界20億を超える人々にニュースを提供する米CNN。「CNN.co.jpメールマガジン」は、世界各地のCNN記者から届く記事を、日本語で毎日皆様にお届けします*。世界の最新情勢やトレンドを把握しておきたい人に有益なツールです。

*平日のみ、年末年始など一部期間除く。

「環境問題」のニュース

Video

Photo

注目ニュース

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]