新型コロナをめぐる誤情報が拡散、専門家は否定
(CNN) 新型コロナウイルスをめぐり、疑わしい情報のメモがソーシャルメディア上で拡散している。その間違いを専門家がずばり指摘した。
メモはツイッターやフェイスブックへの投稿、電子メールなどで先週から出回っている。「スタンフォード病院」の委員会メンバーが書いたとされるが、米スタンフォード大学ヘルスケア部門の報道担当者はCNNに、同大学とは関係のない「危険な」投稿だと語った。
その内容について、米ベイラー医科大学の専門家、ロバート・レグリー・アトマー博士の意見を聴いた。
1.水を飲むと予防できるのか
メモには、ウイルスをのどから胃へ流し込み、胃酸で殺してしまうために「少なくとも15分置き」に水を飲むべきだ、と書かれていた。
だがアトマー博士は、呼吸器ウイルスにこの予防法が効くことを示す証拠はないと指摘。「たとえ効果があったとしても、鼻からの侵入は防げない」と指摘した。
2.塩水でうがいすれば予防できるのか
メモには「ぬるま湯に塩を溶かすだけ」とあり、ぬるま湯自体にもウイルスを殺す効果があるように読み取れる。
しかしこれまでの呼吸器ウイルスのデータから、塩水に効果は期待できないという。ぬるま湯の温度でウイルスが不活性化することもあり得ないと、博士は断言する。
3.10秒息を止められれば大丈夫なのか
深呼吸して息を10秒以上止めてもせきが出なければ、肺が修復不可能な「線維化」を起こしていないということで、「つまり感染していないことを示す」と、メモは主張する。
博士はこれを「間違い」と言い切った。「急性のウイルス感染症にかかった時は気道が炎症を起こし、深呼吸でせきが出てしまうことも多い。それだけのことで、線維化とは無関係だ。10秒間息を止められたからといって、新型コロナウイルスに感染していないということにもならない」という。