飲酒は感染防止の役に立たず、WHOが飲みすぎに警鐘

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世界保健機関(WHO)が感染防止対策として飲酒を控えるよう呼びかけている/Shutterstock

世界保健機関(WHO)が感染防止対策として飲酒を控えるよう呼びかけている/Shutterstock

(CNN) アルコールを摂取しても新型コロナウイルスから身を守ることはできず、ウイルスを除去することもできない――。感染防止対策に関する誤った情報が拡散する中、世界保健機関(WHO)がそんな勧告を出し、飲酒を控えるよう呼びかけた。各国政府に対し、飲酒量の抑制や誤った情報の拡散を防ぐ対策を促している。

WHOの欧州支部は14日に公表したファクトシートの中で、新型コロナウイルス流行に伴う自宅待機中のアルコール摂取は、健康状態の悪化や危険な行動、精神衛生問題、暴力などにつながりかねないと警告した。

世界中で家にこもる人が増える中、米国ではアルコール飲料を買いだめしたり、バーに出かける代わりにウェブ会議アプリの「ズーム」でパーティーを開いたりする人も増えている。

新型コロナウイルスをめぐっては、飲酒でウイルスを殺菌できる、あるいは免疫力がつくといった誤った情報も出回った。

これに対してWHOは、いずれも事実ではないと断言。飲みすぎれば免疫力が弱まってウイルスから身を守る能力が減退する可能性があると指摘し、もし感染した場合、飲酒が健康状態を悪化させる恐れもあるとした。

「度数の高いエチルアルコールやエタノールを飲めばウイルスを殺菌できる」という説も間違っているとWHOは強調。アルコール度数60%以上の製品には皮膚を殺菌する効果があるものの、体内ではその仕組みははたらかないと解説している。

その上で、「自分自身の免疫力や健康状態を損なわないよう、そして他人の健康を危険にさらすことのないよう、一切のアルコールは控えるべき」「もしも飲む場合は、酔わない程度に最小限の飲酒を心がけてほしい」と勧告している。

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