将軍像から盗まれた剣、40年ぶりに返却 米
(CNN) 米マサチューセッツ州ウェストフィールドでこのほど、歴史的な銅像から持ち去られた剣が約40年ぶりに返却される出来事があった。返却した男性によれば、剣は大学時代のいたずらで持ち去っていたという。市当局が明らかにした。
市の歴史委員会の責任者シンディー・ゲイロードさんによれば、クリスマスの3週間前に男性からの電話を受け取った。男性は市にとって歴史的に重要なものを持っていると述べた。
ゲイロードさんが重要なものについて尋ねると、ウィリアム・シェパード将軍の像の剣だという答えが返ってきた。ゲイロードさんは、1980年代前半に剣が持ち去られたという報告があったのを思い出した。
将軍の銅像は市の中心部の公園に設置されている。シェパードは1737年に同市で生まれ、1775年に大陸軍に中佐として入隊し、独立戦争中も従軍した。歴史委員会のウェブサイトによれば、シェパードは初代大統領ジョージ・ワシントンの友人であり、シェイズの反乱の鎮圧に重要な役割を果たした。
ウィリアム・シェパード将軍の像。新たな剣は像に溶接された状態となっている/Westfield Historical Commission
シェパードの銅像は1919年に同市の英雄をたたえる目的で設置された。
剣がなくなっているのがわかったのは1980年代前半で、新しい剣は像に溶接されたため、再び持ち去られることはなかった。
剣がなくなった謎は、ゲイロードさんが約40年前に剣を持ち去った男性と面会したことで解決された。
ゲイロードさんが男性と直接面会したのは昨年12月28日で、男性が今回の件で後悔しているのは明らかで、涙ながらにすべてを告白したという。
ゲイロードさんによれば、匿名を希望している男性は退役軍人。4年間従軍した後、ウェストフィールド州立大に入学するため同市にやってきた。夜に出歩いた際に仲間の学生から剣を取るよう言われて、「怪力」で剣を引っ張ると剣が像の台から外れたという。
男性は最終的に剣をボストン近くにある実家に持ち帰り玄関の上に20年以上にわたって飾っていた。最近になって家の整理を行った際に剣を返却することにしたという。
ゲイロードさんは男性からの剣の返却を受け入れ、質問もせず、罪にも問わないと伝えたという。