コロナ対策の在宅で犯罪が平均37%減、世界27都市調査

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昨年7月、米イリノイ州シカゴで発生した銃撃事件の現場を捜査する警察官/Scott Olson/Getty Images

昨年7月、米イリノイ州シカゴで発生した銃撃事件の現場を捜査する警察官/Scott Olson/Getty Images

(CNN) 新型コロナウイルス予防策の在宅要請が世界規模で広まったことに伴い23カ国の27都市で発生した犯罪件数が平均で37%下落したことが研究者チームの国際調査で3日までにわかった。

調査結果は英科学誌「ネイチャー・ヒューマン・ビヘイビア」に掲載された。最も減ったのは強盗と窃盗で、46%落ち込んでいた。在宅の増加が主因とみられる。

殺人は14%後退した。より小幅な減少の背景には、多くの社会では殺人事件の相当な割合に家庭内の事情が絡み、都市で他人と遭遇する密度の減少に影響されない要因があると分析。殺人事件の相当な件数は組織犯罪、ギャング団の抗争や麻薬密売に関連しているとも指摘した。

在宅要請の内容には南北アメリカ、欧州、中東やアジアの調査対象となった都市によって大きな違いがあった。スウェーデンの首都ストックホルムなどでは公共的な空間を避けるための任意的な自粛要請が大半で、ペルーの首都リマなどでは在宅指示に背けば相当額の罰金が科された。

企業が入居のビルは管理や警備がより行き届かず、犯罪の舞台になりがちだった可能性があると指摘。バーでのけんかは減ったが、家庭内暴力は増えたとも説明した。

都市別の調査結果では、リマで不法な家宅侵入は84%激減したが米サンフランシスコでは38%上昇。米国では新型コロナ禍に合わせ暴力犯罪の顕著な増加が報告されていた。

厳格な都市封鎖を求めた立法措置が犯罪の発生件数の変化に直接的につながらなかった側面も判明。学校再開、在宅勤務、公的な行事や私的な集まりなどに対するより厳しい規制による影響は目立った形で見られなかったとした。

ただ、例外だったのは公共輸送網の停止やサービス縮小で、強盗や車両窃盗に対してよりマイナスの影響があったと述べた。

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