宇宙空間を走る謎の高速電波バースト、500回超の観測に成功

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観測データを基に作られた「高速電波バースト(FRB)」の分布図/Courtesy of CHIME

観測データを基に作られた「高速電波バースト(FRB)」の分布図/Courtesy of CHIME

バーストが繰り返されれば、発生源を突き止められる確率が高まる。発生源が分かればバーストが起きる理由を解明する手がかりになる。

研究チームはこの観測結果に基づき、1回限りのFRBと、繰り返されるFRBは発生源が違う可能性があると推測している。

CHIME望遠鏡の機能は、電波天文学に使われる一般的な望遠鏡とはやや異なる。スノーボードのハーフパイプのような形をした4本の巨大電波アンテナは、全く動かないまま、地球の自転に任せて宇宙から届く電波信号を受信する。

CHIMEがとらえた535回のバーストは、宇宙のあらゆる方向から放出されていた。研究チームの計算によれば、FRBは宇宙全体で1日に約800回発生していると思われる。

「FRBは本当に観測が難しい。だが珍しいものではない」「カメラのフラッシュのようにFRBを目で見ることができたとすれば、空を見上げただけでいつでも見えるだろう」とマスイ氏は話す。

FRBは宇宙の謎の解明や、宇宙空間のガスの分布図を作成する役にも立つと研究チームは期待する。

CHIMEがとらえたFRBの多くは遠く離れた銀河系から来たもので、とてつもないエネルギー源から発生したと推測される。研究チームはまだ、そうした発生源の性質を突き止めようとしている段階だ。

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