「角付き兜」の年代、バイキングより前の3千年前 青銅器時代が起源
(CNN) 漫画シリーズ「アステリックス」から人気音楽番組「ザ・マスクド・シンガー」のアバター(分身)まで、ポップカルチャーではバイキングは凶暴さや権力を象徴する角付きの兜(かぶと)をかぶって登場することが多い。
しかしこのほど、デンマークのビクスで見つかった2つの角付き兜について、青銅器時代のサルデーニャ島にさかのぼるものだと指摘する研究結果が発表され、バイキング時代が起源だとする説に終止符が打たれた。
この論文は昨年12月の歴史学誌「プレヒストリッシュ・ツァイトシュリフト」に掲載された。
研究にかかわったデンマーク・オーフス大学の考古学者はCNNに寄せた声明で、「大衆文化では長年、ビクスの兜がバイキングと結びつけられてきた。だが我々の調査の結果、これらの兜は今から3000年近く前、紀元前900年ごろに沼地に沈殿したことが確認された。これはバイキングやノース人がビクス一帯を支配する何世紀も前のことだ」と語った。
今回の研究によると、サルデーニャ島やイベリア半島南西部、スカンジナビア南部では、角付き兜を描いた良く似た青銅器時代の図像が見つかっているという。