2億5000万年後の地球、新たな「超大陸」は人類の住めない世界か 新研究が示唆
現時点での将来予測は大幅な不確定要素を伴うものの、科学者らの想定する状況は「非常に暗い」のが実情のようだ。上記の超大陸の土地で、哺乳類が住めるのは全体のわずか8~16%程度だという。
大気中の二酸化炭素量は現状の2倍に達する可能性があると、研究報告は明らかにしている。ただしこの計算は人類が化石燃料の燃焼を今すぐ停止することを想定したものだ。燃焼を継続すれば現状の2倍には格段に早い時期に到達すると、報告の共著者を務めたリーズ大学のベンジャミン・ミルズ教授(地球システム進化学専攻)は報道向けの発表の中で指摘した。
ブリストル大学で気候危機と健康を専攻する特別研究員、ユーニス・ロー氏は「自分たちの予測は2億5000万年後に地球に人が住めなくなるという内容だが、我々は既に異常な高温が人々の健康を害する事態を経験している。だからこそ、可能な限り早く二酸化炭素排出量を実質ゼロにすることが極めて重要だ」と語った。
気候変動の影響で人類や他の種が今後新たな環境に適応できなくなるとの見通しは、国連の支援で昨年公表された主要な報告書でも明らかになっていた。実現を回避するには、地球温暖化の進行を劇的に遅らせる必要があると同報告書は警告している。