人工甘味料入りの超加工食品、女性のうつと関係か 米調査
(CNN) 超加工食品や飲料の大量摂取、特に人工甘味料が含まれる食品や飲料の摂取が、うつと関係している可能性を指摘する研究が、20日の医学誌に掲載された。
英レディング大学のガンター・クーンリ教授専門家はこの研究について、「超加工食品の消費とうつとの関係をうかがわせる。(1日あたり)9ポーション(上位20%)を摂取する人は、4ポーション以下の人に比べて約50%リスクが高い」と解説する。クーンリ氏は今回の研究にはかかわっていない。
超加工食品には、冷凍ピザ、調理済み食品、ホットドッグ、ソーセージ、フライドポテト、ソーダ、市販のクッキー、ケーキ、キャンディー、ドーナツ、アイスクリームなどの嗜好(しこう)品や、人工甘味料を使った食品や飲料が含まれる。
論文を発表した米ハーバード大学医学校のアンドルー・チャン教授は、「我々の研究は、食品と新たなうつを発症するリスクの間の関係に着目した」と説明。慢性的なうつの症状がある人は、超加工食品によって症状が悪化する可能性もあると指摘した。
研究チームは中年女性約3万2000人の食生活を調査した。特定の超加工食品について調べた結果では、人工甘味料を使った食品や飲料のみが、研究対象とした女性のうつのリスク増大と関係していることが分かった。
「これは超加工食品とうつとの関係が、人工甘味料という単一の要因によって引き起こされていることをうかがわせる」とクーンリ氏は話している。
超加工食品や人工甘味料は、肥満やがん、心血管系疾患、認知症との関係も指摘されている。