洪水発生で動物園のアシカ「脱走」、その後舞い戻る 米NY市
(CNN) 豪雨による建物浸水や道路冠水などの被害が最近生じた米ニューヨーク市のセントラルパーク動物園で、水槽があふれたためアシカ1頭が泳いで飼育場を一時、抜け出す一幕があった。
ただ、周辺をうろついた後、仲間の2頭がいる飼育場へ戻ったという。同市の動物園や水族館の運営を管理する野生動物保護協会幹部は報道発表文で、同動物園の職員はこのアシカの予想外の動きを監視しつつ、飼育場へ引き返すことを待っていたという。
水槽の水位はその後、低下し、園内の全ての動物は所定の飼育場にいるとした。アシカの「脱走」で、職員や来園者が危険な状態にさらされることはなかったとも説明。アシカが、動物が逃亡した事態に備えて設けた第2次境界線を突破するようなこともなかったとした。
豪雨に伴う洪水は先月29日に発生したものので、協会は同日朝、管理する動物園など5施設全てを悪天候を理由に閉鎖していた。記録的な豪雨を受けニューヨーク州は非常事態も宣言していた。
米海洋大気局(NOAA)によると、飼育場を一時離れたアシカは米西部の太平洋沿岸地域の固有種であるカリフォルニアアシカ。米の海洋哺乳類保護法の対象ともなっている。成長した場合、体重は最大で240ポンド(約109キロ)、体長は6フィート(約1メートル83センチ)にまで達するという。