重さ2千キロ超の人工衛星、地球に落下 被害報告なし

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「ERS―2」のイラスト/ESA via CNN

「ERS―2」のイラスト/ESA via CNN

(CNN) 欧州宇宙機関(ESA)の使用済み人工衛星「ERS―2」が21日午後(米国時間)、米アラスカ州とハワイ州の間の北太平洋上空で大気圏に突入した。ESAによると、これまでのところ被害の報告は入っていない。

ERS―2は米東部標準時の21日午後0時17分(日本時間22日午前2時17分)、大気圏に突入した。ESAの宇宙デブリ局や国際監視機関は2月を通してERS―2の観測を続け、大気圏突入を予測していた。

衛星は地球の約80キロ上空で大気抵抗のために分解し、断片の大部分は大気圏で燃え尽きたと思われる。一部の破片は地表に達する可能性もあるが、有害物質は含まれておらず、断片は海上に落下する可能性が最も大きいとESAは説明していた。

ERS―2の質量は、燃料が枯渇した状態で2294キロと推定されていた。「制御されない大気圏再突入は、ミッションを終えた宇宙物体の廃棄方法として一般的に行われている」とESA宇宙デブリ局は述べ、「ERS―2と同程度かもっと大きい物体は、毎年数回、大気圏に突入している」と強調した。

ERS―2は1995年4月21日に打ち上げられた。当時としては最先端の人工衛星だった。2011年には運用を終了して軌道を外れ、徐々に高度を下げて地球に接近していた。

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