米首都ワシントンの桜並木、防波堤補修で約160本を伐採へ
(CNN) 米国立公園局は13日、米首都ワシントンの老朽化した防波堤を修復するため、桜の木およそ160本を伐採すると発表した。
1億1300万ドル(約170億円)をかけた3年がかりのプロジェクトは、大勢の人でにぎわう桜祭りの終了後、晩春から初夏にかけ、ワシントン中心部のタイダルベイスン周辺とポトマック川からウエストポトマック公園にかけての一帯で始まる予定。
予定地では約300本の樹木を伐採し、プロジェクト終了後に桜274本を含む450本あまりを植樹する予定。「樹木の数は大幅に増える」と公園局は強調している。
首都ワシントンでは海面の上昇と温暖化によって数千本の桜の木が脅かされている。ここ数年は開花が早まっただけでなく、タイダルベイスン周辺で繰り返される浸水と防波堤の老朽化によって根が水に浸かり、開花に必要な酸素の流れが妨げられている。
「樹木はこれほど大量の水の流入に対応できない」「残念ながら、この問題に対応するには今後100年で予想される海面上昇に対応できるよう、防波堤を高くするしかない」と公園局は説明。そのためには「スタンピー」と呼ばれて愛されてきたタイダルベイスン南側の桜の木も伐採する必要があるとした。
ワシントンの桜祭りは3月20日~4月14日まで開催される。公園局は、スタンピーなどの桜の木を最後に見てもらうために、桜祭りが始まる前に計画を発表した。