アラスカの河川がオレンジ色に、研究者を驚かせた原因とは

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青く澄んだ河川の水にオレンジ色の塗料を流し込んだように見えるクタック川の航空写真/Ken Hill/National Park Service

青く澄んだ河川の水にオレンジ色の塗料を流し込んだように見えるクタック川の航空写真/Ken Hill/National Park Service

研究チームが衛星画像を使って河川の変色した時期を調べた結果、複数の地域で2017~18年にかけて最大の激変が起きていたことが分かった。これは気温が観測史上最高を記録した年と一致する。

河川の変色は水生生物の激減と関係しており、永久凍土の融解が続けば飲み水や漁業などに影響が出ることも懸念される。

こうした現象が起きているのはアラスカにとどまらない。1カ月前に発表された研究によれば、米コロラド州のロッキー山脈でも、地球温暖化などの要因から同様の影響が生じていた。

それによると、コロラド山脈を流れる22の河川で、過去30年の間に硫酸塩、亜鉛、銅といった金属の濃度が上昇していることが判明。その原因の半分は流量の減少、残る半分は凍土の融解による岩盤からの鉱物の流出だった。

山地の河川で金属やレアアース類の濃度が上昇する現象は、南米チリのアンデス山脈、欧州のアルプス山脈、スペイン北部ピレネー山脈などでも確認されている。

アラスカの研究チームは今後も調査を続け、金属や鉱物の発生源を探るとともに、水生生物や人の生活に与える影響を見極める。

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