古代エジプト人はどうやってピラミッドの巨石を積み上げた? 新たな説が浮上
(CNN) 今から4000年以上も前に、古代エジプトの巨大なピラミッドがどのように建てられたのかについて、エジプト学者らは長年にわたり熱い議論を交わしてきた。
そして今、エンジニアと地質学者で構成される研究チームが、新たな説を提唱している。それは、水圧リフト装置を使用し、ためてある水の浮力作用により、エジプト最古のピラミッドの中心部で重い石を浮かせていたとする説だ。
紀元前27世紀ごろ、古代エジプト人がエジプト第3王朝のファラオ、ジェセル王のために建設した階段ピラミッドは、高さが約62メートルあり、当時、最も高い建造物だった。
しかし、重さ300キロもの巨大な石をどのように積み上げてこのピラミッドを建てたのかについては、何世紀にもわたって謎のままだったと米科学誌プロスワンに先ごろ発表された研究論文が指摘している。
この新しい論文は、学際的アプローチを用いて、階段ピラミッドの内部構造と一致するシステムを発表した最初の論文だ、と執筆者たちは記している。
同論文によると、現地の資源を活用した複雑な水処理システムにより、ピラミッドの内部の垂直シャフトが水力エレベーターと化し、浮力を利用した一種の昇降機が、ピラミッドの中心部まで重い石を持ち上げていた可能性があるという。