古代エジプト人はどうやってピラミッドの巨石を積み上げた? 新たな説が浮上

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階段ピラミッドの内部シャフトは中央部付近に位置しており、底部にプラグのついた花こう岩の箱がある/Paleotechnic

階段ピラミッドの内部シャフトは中央部付近に位置しており、底部にプラグのついた花こう岩の箱がある/Paleotechnic

古代エジプトの構造物に隠された謎

研究者らは、ジェセル王のピラミッド内の垂直シャフトの明確な目的をまだ特定できていない。ギザの大ピラミッドなど、後に建設された一部のピラミッドには換気用と思われるシャフトがあるが、採光や地下の部屋の圧力を和らげる目的だった可能性もある、とジェフリーズ氏は指摘する。

しかし、最古のピラミッドである階段ピラミッドは実験的な構造物であり、当初はマスタバ(平らな墓)として建設が始まったが、最終的に階段状のピラミッドとして完成した。そのため、ピラミッド内部の特徴が正確に何を意図していたのかは不明なままだ、とジェフリーズ氏は付け加えた。

階段ピラミッド内のシャフトは、長さ200メートルの地下トンネルにつながっており、その地下トンネルは、ピラミッドの外にある別の垂直シャフトとつながっている。この外部のシャフトは、「深い溝」と呼ばれる「乾いた堀」の水上輸送に使われていたとされる部分につながっている可能性があるが、この点についてはさらなる研究が必要だと同論文の執筆者らは述べている。

一方、ピラミッド内部のシャフトは、ピラミッド中心部付近の真下から始まっており、そこには底にプラグが付いた花崗岩(かこうがん)製の箱が置いてある。この箱は、ジェセル王の墓室であると広く考えられているが、論文の執筆者たちは、この箱は水圧リフトを開閉するためのもので、リフトの使用時にシャフトが水で満たされる仕組みになっていると説明している。

他のピラミッドもこの方法で建設されたのかについて、同論文の主執筆者で、古代技術を研究するパリの民間研究所パレオテクニックのシャビエル・ランドロー最高経営責任者(CEO)は、さらなる調査が必要だと述べた。

そしてランドロー氏は、「これは、クフ王やケフレンのピラミッドなどで見つかった巨石をどのように持ち上げたのかという謎を解明する鍵を握っているかもしれない。これらの巨石は数十トンの重さがあり、人力だけで運ぶのは不可能に思える。一方、中型の水圧リフトを使えば、50~100トンの石を持ち上げることが可能だ。これらのピラミッドに隠されたシャフトの調査は、ピラミッド研究の有望な手段になるかもしれない」と付け加えた。

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