世界最大のサンゴ、南太平洋で発見 宇宙からも見える巨大さ
ただ、「このサンゴも地球温暖化など人間の脅威に対して安全ではない」とサラ氏は警鐘を鳴らす。
サンゴは生態系の繊細なバランスを乱す魚の乱獲や、産業汚染、排水といったリスクにさらされている。だが最大の脅威は化石燃料がもたらす気候変動だ。
米海洋大気局(NOAA)は先月、記録的な海水温の上昇が原因で、過去最大の規模で世界のサンゴ礁の白化が起きていると発表した。
13日に発表された国際自然保護連合(IUCN)の絶滅危惧種レッドリストによると、温暖な海域でサンゴ礁を形成する種の40%以上が、主に気候変動のために絶滅の危険にさらされている。
それでも今回発見された巨大サンゴの健康状態や寿命の長さには一抹の希望が見えるとNOAAのデレク・マンゼロ氏は話し、「数百歳になるこのサンゴの生存は、サンゴ礁にとって全てが失われてはいないことの表れだ」とCNNに語った。
調査の結果、ソロモン諸島やインドネシア、フィリピンなどの熱帯海域に存在する「コーラルトライアングル」は、サンゴの白化に強いことも判明した。
今回の発見は、アゼルバイジャンの首都バクーで国連気候変動会議(COP29)が開かれる中で発表された。