世界最大のサンゴ、南太平洋で発見 宇宙からも見える巨大さ
潜水調査した海洋生物学者のマヌ・サン・フェリクス氏は「一目見て特異な発見だったことが分かった。大聖堂に近い大きさだった」と振り返る。
後に衛星画像を確認した結果、宇宙からも見えるほどの巨大さだったことが分かった。
サンゴを形成するポリプは一つひとつが小さな生物で、何世紀もかけて成長していた。サンゴの茶色い表面は、鮮やかな紫、黄、青、赤色が入り混じっていた。
サンゴは魚やカニ、エビなどの隠れ家でもあり、数百年前にさかのぼって海洋の状態を教えてくれる生きた百科事典のようなものだとサン・フェリクス氏は言う。
大きさを測るだけでも一苦労だった。巻き尺は長さが足りず、調査チームは2人1組でテープを伸ばし、テープの端で1人がとどまってもう1人が泳いで移動し、またテープを張る作業を続けた。
サンゴは海洋生物だけでなく、人間にとっても欠かせない存在だ。漁業を支えることで推定10億人の間接的な食糧源となり、暴風雨や海面上昇の影響を和らげる。
ソロモン諸島も巨大サンゴが研究者や観光客をひきつけ、保護の取り組みを後押しする効果を期待する。