夜空のフクロウが「月のふり」? 白く輝く羽毛の謎めぐり新説発表
研究チームの計算によると、白く反射するメンフクロウの腹部と、月に照らされた夜空の広い領域とのコントラストはげっ歯類の視力では識別できない。このためフクロウは獲物に気付かれることなく、幅広い方向から数メートル以内に接近できる。
「メンフクロウの白さを説明する理由としてこの説が発表されたのは初めて」とネグロ氏は言う。
こうした現象は海洋にも存在する。魚の明るい腹部は太陽に照らされた水と見分けがつきにくく、海中の天敵からは見えにくくなる効果がある。
ただしメンフクロウの中には腹部が赤茶色の個体もいる。
ネグロ氏によると、今回の研究では羽毛の色による狩りの成功率については調査していない。しかしこれまでの研究では、満月の夜には白っぽいメンフクロウの方が、色の濃いメンフクロウよりもうまく狩りができることが示されているという。