夜空のフクロウが「月のふり」? 白く輝く羽毛の謎めぐり新説発表

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研究ではメンフクロウの下腹と翼の羽毛の白さが効果的に月を模倣できるのではないかと示唆している/Education Images/Universal Images Group Editorial/Getty Images

研究ではメンフクロウの下腹と翼の羽毛の白さが効果的に月を模倣できるのではないかと示唆している/Education Images/Universal Images Group Editorial/Getty Images

(CNN) ゆっくりと静かに夜空を飛ぶメンフクロウ。華麗な夜間ハンターは眼下の地面に舞い降りて、動き回る獲物をうまく仕留める。

だが夜間の狩りには不利に思えるその姿は長年の謎だった。腹部と翼を覆う羽毛は白く輝き、獲物に気付かれることなく近寄るのは難しそうに見える。

シロフクロウと違ってメンフクロウの生息地には雪が降らない。スペイン国立研究評議会のフアンホ・ネグロ教授の研究チームは、まぶしすぎるメンフクロウの羽毛の謎を解き明かしたいと考えた。

2019年9月の研究によれば、白い羽毛には明るい光を嫌うげっ歯類に衝撃を与えておびえさせる効果がある。天敵の姿を見せることで、獲物が恐怖で固まって動けなくなり、捕食しやすくなるとされた。

しかしネグロ氏の研究チームはメンフクロウの明るく白い羽毛について、一種の擬態、つまり背景と同じ明るさにして獲物から姿を見えにくくするカウンターイルミネーションだったとする説を打ち出した。

月明かりと一致する羽毛

この研究結果は16日の科学誌PNASに発表された。メンフクロウの白く反射する羽毛は、月光をまねていると研究チームは指摘。明るい羽毛のおかげでフクロウのシルエットが夜空に溶け込んで、ネズミなどのげっ歯類からは見えにくくなると解説している。

「月が見えている時は、空はいくらか明るい。そうした状況下で濃い色の鳥は、獲物から見ると夜空を背景にした黒いシルエットに見える」「しかし腹部に十分な反射があれば、つまり腹部の白さが十分であれば、月のかなりの部分を反射する」(ネグロ氏)

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