額面0ユーロのマルクス紙幣、ドイツで売り出され人気
ロンドン(CNNMoney) 「資本論」で知られる思想家カール・マルクスの肖像画をあしらった額面0ユーロの紙幣がドイツのトリーアで土産物として売り出され、飛ぶように売れている。
この紙幣は5月5日のマルクス生誕200年を記念して、トリーア市観光局が1枚3ユーロ(約400円)で売り出した。
マルクスは1818年、トリーアに生まれ、高校を卒業するまで同地で過ごした。
16日に売り出した5000枚は既に完売。その後もオーストラリアやブラジル、米国など世界各国から引き合いがあり、市は2万枚の増刷を急いでいる。
「マルクスの資本主義に対する批判に便乗させてもらった」と同市観光局長は話す。
マルクスは階級闘争や資本主義の欠陥などについて革新的な考えを打ち出し、その著作はロシアやキューバ、中国といった世界中の国で政治運動に採用された。
マルクスが1848年にフリードリヒ・エンゲルスと共同で執筆した「共産党宣言」は、社会主義運動史上、最も有名な文献とされている。