トランプ氏、ガザは「大きな不動産用地」 再開発計画を強調
(CNN) トランプ米大統領は9日、戦闘で荒廃したパレスチナ自治区ガザ地区を「大きな不動産用地」とみなしていると発言し、米国によるガザの再開発計画を強調した。
トランプ氏は記者団に対し、「パレスチナ人やガザに住む人々が再び(同地に)戻ることを許すのは大きな間違いだと思うし、イスラム組織ハマスが戻ってくることも望まない。ガザを大きな不動産用地ととらえ、米国が所有し、ゆっくりと、非常にゆっくりと、急ぐことなく開発していく。我々が近いうちに中東に安定をもたらすだろう」と語った。
元不動産王のトランプ氏は、ガザを「破壊された場所」と表現し、「平らにならされ」「修復される」と述べている。
さらに同氏は、他の中東諸国が、避難してきたパレスチナ人を「美しい場所」に住まわせると繰り返し示唆した。
トランプ氏は4日、イスラエルのネタニヤフ首相との共同記者会見で初めてこの提案を発表した。
ネタニヤフ氏はトランプ氏の計画を「革命的で創造的なビジョン」と評している。
米国から帰国したネタニヤフ氏は9日の閣議で、今回の訪米とトランプ氏との協議は「イスラエルの安全を何世代にもわたって確保できるさらなる大きな成果をもたらす」と述べた。
ロイター通信によると、ハマスの関係者はトランプ氏の発言を非難し、パレスチナ人は自分たちを追放しようとする計画すべてを阻止するとの声明を発表した。
中東地域の指導者らは、米国の何十年にもわたる外交政策を捨て去るトランプ氏の計画を拒否している。この提案は、今週ホワイトハウスで行われるトランプ氏とヨルダンの国王との会談において重要なテーマになるとみられる。
一方、ウォルツ米大統領補佐官(国家安全保障担当)は9日、トランプ氏は提案によって、中東地域の関係者らをテーブルに着かせ、ガザに関する解決策を見つけるためのきっかけを作ったと示唆した。
ウォルツ氏はNBCの番組で「彼の計画が気に入らないなら、自分の計画を持ってきてほしい」と述べ、トランプ氏の発言以降、ホワイトハウスは「あらゆる種類の働きかけ」を受けていると付け加えた。