セクハラ謝罪のK・スペイシー主演ドラマ、シーズン6で終了
ロサンゼルス(CNN) 米俳優ケビン・スペイシーさんが主演するネット動画配信ドラマの人気シリーズ「ハウス・オブ・カード」が、現在撮影中のシーズン6を最後に終了することが31日までに分かった。事情に詳しい関係者がCNNに明らかにした。
スペイシーさんをめぐっては、約30年前に未成年の少年に対し性的に不適切な行動をとったとする疑惑が浮上。29日には本人がこれについて謝罪していた。
上記の関係者によるとドラマの終了とスペイシーさんへの疑惑は「別個の問題」。製作チームは撮影の数カ月前からシーズン6でのシリーズ終了を告げられていたという。
同番組の配信を手掛けるネットフリックスはCNNの取材に対し、シリーズ終了に関する公式の声明を出していない。
ただスペイシーさんの疑惑についてはドラマのプロデュースに携わる企業と共同で声明を出し、「報道を受けて大いに困惑している」とコメント。両社の幹部が撮影の行われているボルティモアまで出向き、出演者やスタッフに面会して不安を和らげたと明かした。
ハウス・オブ・カードは、米国の優れたテレビ番組に贈られるエミー賞のドラマ部門に5度ノミネートされている。スペイシーさんはドラマの中で、謀略を駆使して米大統領の地位に上り詰める政治家を演じる。
スペイシーさんからセクハラ行為を受けたと訴えたのは俳優のアンソニー・ラップさん。1986年、パーティーで同席したスペイシーさんは、当時14歳だったラップさんに性的な関係を求めてきたという。スペイシーさんは29日の声明の中で、当時の出来事については記憶がないとしながらも、「酒に酔ったうえでの不適切な行為だった」として謝罪した。