アルゼンチン、WHO脱退を表明 トランプ米政権に追随
(CNN) アルゼンチンは5日、世界保健機関(WHO)からの脱退を発表した。トランプ米大統領は先月、同様の措置を取っており、アルゼンチンもこれに追随した形だ。ミレイ大統領はトランプ氏をイデオロギー上の盟友とみなしている。
アドルニ大統領報道官は記者会見で、ミレイ大統領が外相に対し、アルゼンチンのWHOからの脱退を指示したと明らかにしたうえで、「我々アルゼンチン人は国際機関が我々の主権に介入することを認めない。健康についてはなおさらだ」と述べた。
アドルニ氏は、この決定について「特に(感染症の)パンデミック(世界的大流行)下における、健康管理に関する大きな相違」に基づいていると述べた。
その後、大統領府から発表された声明では、WHOは「際限のない隔離」を推進したことで、新型コロナウイルス感染症のパンデミック下で経済的損害をもたらしたと非難した。
さらに声明には「国際社会の喫緊の課題は、設立目的に合致せず、国際政治に関与し、加盟国よりも優位に立とうとする超国家組織がなぜ全加盟国の資金で運営されているのかについて再考することだ」と記されている。
WHOはアルゼンチンで活動しているが、アドルニ氏によると、同国はWHOから保健管理のための資金を受け取っていない。したがって、今回の措置を講じてもアルゼンチンが資金を失うことはなく、保健サービスの質に影響が生じることもないという。
同氏はまた、脱退によって、国益のために「政策を実施する柔軟性が高まり」、「より多くのリソースを利用しやすくなる」と主張した。