トランプ氏、トランスジェンダーの女子競技参加を禁止する大統領令に署名
(CNN) トランプ米大統領は5日、トランスジェンダー女性の女子スポーツ競技への参加を禁止する大統領令に署名した。同氏は大統領選で中心に掲げた政治課題の解決に動いている。
数十人の女性と競技ユニホームを着た少女たちが見守る中、トランプ氏は「男子の女子スポーツからの排除」と題した大統領令に署名した。
トランプ氏は「この大統領令により、女子スポーツをめぐる戦争は終わった」と宣言した。
政権はすでにトランスジェンダーの権利を標的とした大統領令を発令しており、その一部は法的訴訟に直面している。
署名に先立ち、ホワイトハウスの当局者は、この新たな措置の教育改正法第9編(タイトルナイン)に対する立ち位置はバイデン前政権と逆になると指摘した。バイデン政権は学校がトランスジェンダーの生徒のスポーツチームへの参加を禁止することは同法に違反するという規則を制定していた。
この当局者は、トランプ政権の同法に対する姿勢について、「女子スポーツを開催し、女性に機会を提供するのであれば、それらは同等に安全・公平で、同等に女性だけの機会でなければならない。つまり、女性のスポーツを女性のために維持するということ」だと述べた。
トランスジェンダーのアスリートは不当な優位性を持っていると主張する人もいるが、研究が示す結果は異なる。
研究は限定的で現在も進められているところだが、2017年に査読付き学術誌「スポーツ・メディシン」に掲載されたレビュー論文では、トランスジェンダーの人々が運動面で優位性を持っていることを示す「直接的または一貫した研究はない」ことが判明している。
ホワイトハウスのレビット報道官は、トランプ氏は「国際オリンピック委員会(IOC)と全米大学体育協会(NCAA)が男子の女子スポーツへの出場を禁止することを期待している」と述べた。
トランプ氏はIOCやNCAAに対して法的権限を持っていないが、レビット氏は、この大統領令によってこれらの団体にとって非常に強い圧力となる動きが始まると述べた。