インド初の英連邦競技大会、トラブル続出も開幕へ
ニューデリー(CNN) 英連邦に属する77カ国・地域のスポーツ選手が参加する英連邦競技大会(コモンウェルスゲーム)が、インドの首都ニューデリーで3日に開幕する。
インドで初の開催となる同大会をめぐっては、選手村の劣悪な住環境や、競技施設の手抜き工事、汚職容疑の発覚、テロ攻撃の危険性などの問題が開催前に次々と表面化し、同国の開催能力を危ぶむ声があがっていた。
数ヶ月前には大会準備にからむ汚職が発覚、議会は非難の的となった。また2週間前、ニューデリー北隣の旧市街で観光バスが銃撃され、台湾人観光客2人が負傷。同事件の犯行グループは、大会をターゲットとするテロを予告していた。
21日にはメーン会場近くで歩道橋が工事中に崩落。さらに同日、同大会組織部門の責任者が選手村の住宅環境が劣悪であることに不満を表明し、手洗い施設などの衛生水準が許容出来ないとして、全選手村施設での専門的、本格的な清掃が必要と主張した。
こうした治安や健康問題への懸念から、到着を遅らせる選手団が相次いだほか、海外有力選手2人が大会出場を辞退している。
新生経済大国としての力を世界に示す機会をインドに与えるとの期待もあり、インド政府は数十億ドルの資金を投じて国際空港、地下鉄、道路などの都市整備を進めていた。
大会主催者は、3日に行われる華々しい開幕式で、これまでに浮上したマイナス面のイメージを払拭したい意向だ。大会にはエリザベス女王の代理でチャールズ皇太子も参列する。