マドンナさん公演に脅迫、反プーチンのバンドに支持表明 露
(CNN) 米歌手マドンナさんが9日にロシアのサンクトペテルブルクで開くコンサートに対して脅迫があり、ロシア当局が警戒を強めている。モスクワの米国大使館が明らかにした。
大使館によると、マドンナさんのコンサートの観客と出演者に物理的危害を加えるとの脅しがあったという情報が、サンクトペテルブルクの米総領事館に寄せられた。大使館は米国民に対し、身の安全に注意を払い、特に人が集まる場所では周りの状況に対する警戒を怠らないよう呼びかけている。
マドンナさんのツアーに同行している広報担当者によれば、9日のコンサートは予定通りに開催予定。脅迫の情報や大使館が警戒情報を出したことはマドンナさんにも伝わっているという。
これに先立ち7日にモスクワで開かれたコンサートでマドンナさんは、プーチン大統領批判の歌を歌ってフーリガン(暴徒)行為の罪に問われたパンクロックバンド「プッシー・ライオット」を支持すると表明。「世界のどこであろうと、誰にでも表現の自由がある」「(同バンドのメンバーは)勇気ある行動を行った。その自由のために祈っている」と発言した。
プッシー・ライオットは公共の場に突如出没してパフォーマンスを展開するバンド。モスクワの赤の広場にも登場し、2月にはロシア正教の救世主ハリストス大聖堂で「聖母マリア様、どうかプーチンを追い払ってください」と歌って信者の激しい怒りを買った。
この後にメンバーが訴追され、国営RIAノーボスチ通信によれば、6日に公判が行われた。有罪になれば7年以下の禁錮刑を言い渡される可能性がある。