韓国から世界へ ユーチューブが生んだスター「PSY」
韓国発のポップス「K―POP」は今、世界の音楽シーンに進出しつつある。1990年代に日本からアジア全体へ広がった「J―POP」は欧米の市場まで入り込めなかった。K―POPからは10代のIU(アイユー)がビルボード誌による21歳未満のアーティスト番付で15位にランクインし、その地位を上げつつある。
ただ、PSYはこうしたK―POPスターたちよりかなり年上で、歌詞の多くは韓国語だ。欧米のレコード会社がヒットを後押しするという従来のビジネスモデルには当てはまらない。ユーチューブやデジタルダウンロードが主流となってきた時代背景により、予想外のヒットが生まれたと考えられる。
問題はこの先、どんなキャリアにつなげていけるかだ。PSYは最近、米国のポップスター、ジャスティン・ビーバーらが所属する事務所とマネジメント契約を結んだ。インタビューでは「今は私自身より動画の方が有名。PSYと名乗っても反応はなく、ユーチューブの話でようやく分かってもらえる」と不満を示し、「動画より有名にならなくては。これが私だと主張するんだ」と力を込めた。