D・ボウイ、10年ぶり新アルバム カバーデザインも話題に
香港(CNN) 英歌手のデヴィッド・ボウイが約10年の沈黙を破り、今月発表した新アルバムが話題となっている。「ザ・ネクスト・デイ」は、ボウイにとって30枚目(ライブ盤除く)のアルバムだ。
アップルの音楽配信サービス「iTunes Store(アイチューンズ・ストア)」では、これまでに少なくとも21カ国でチャート1位を記録。英インディペンデント紙は同作品を「過去最高の復帰アルバム」と評し、英テレグラフ紙は「まさに驚異」と記した。
10年ぶりの録音となった楽曲もさることながら、今回大きな反響を呼んでいるのがカバーのデザインだ。白い大きな四角形が中央に置かれ、本来ならメインとなるはずの写真を背景に追いやってしまっているこのデザイン。筋金入りのボウイファンなら分かるかも知れない。後ろに隠れているのは、77年のアルバム「ヒーローズ」のジャケットだ。
デザインを手がけたジョナサン・バーンブルックさんは、「アーティストのきれいに写った写真を使うのが普通だが、今回はそれを邪魔してみたかった」と言う。「(今作のカバーは)世間がデヴィッド・ボウイに対して期待するものが何か――つまり彼が過去を見ていると思っているのか、未来を見ていると思うのか――が議論になった」と制作の経緯を語った。
ボウイ自身、同じ問いを発しているのかも知れない。誕生日である今年1月8日に、彼は「ホエア・アー・ウィ・ナウ?(私たちは今どこにいるのだろう?)」というタイトルのシングルを発表した。