イスラエル、ヨルダン川西岸のマラソンにガザ住民の参加拒否
(CNN) イスラエル政府当局は21日までに、パレスチナ自治区のヨルダン川西岸ベツレヘムで同日開催予定のマラソン大会へのパレスチナ自治区ガザの住民26人の出場を認めない方針を明らかにした。
26人は出場を希望していたが、イスラエル領をはさんだガザからヨルダン川西岸への移動が問題視された。ガザは現在、イスラエル国家を認めないイスラム組織ハマスの事実上の支配下にある。イスラエルとハマス、ガザに拠点を置く他のパレスチナ組織はこれまで武装衝突を繰り返している。
イスラエル政府当局は、ガザはイスラエルに戦争を仕掛けるテロ組織の統治下にあると主張。ガザ住民がイスラエル領経由でヨルダン川西岸へ移動出来るのは緊急医療など例外的な人道支援の場合だけと主張した。
ベツレヘム市長によると、21日の大会はパレスチナ自治区で開かれる最初の国際マラソン。同市長は、パレスチナ住民の移動の権利に焦点を当てながらも平和的で楽しい競技になるはずとの期待を示していた。
出場を拒まれたランナーには、2008年の北京夏季五輪への出場者も含まれる。
ハマスは今年3月、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)が企画したマラソン大会で女性選手が男性と並んで走ることを認めていなかった。同機関はこれに反発、大会実施の見送りを発表していた。