五輪金メダリスト松本薫、「柔道は日本人の心」
(CNN) 「アサシン」「野獣」――これは2012年のロンドン五輪の柔道女子57キロ級で金メダルを獲得した日本の松本薫選手のニックネームだ。
だが松本選手が所属するフォーリーフジャパン柔道部の中橋治美監督に言わせれば、彼女は純粋な心を持つピーターパンのような人物だ。
ティンカー・ベルのような妖精が麦茶の入った容器から出てくるところを見たことがあると言い、ジャンクフードが大好物だという。そんな松本選手が一般的なアスリート像とかけ離れた人物なのは間違いない。そして彼女は、伝統的な柔道というスポーツにも新たな地平を切り拓こうとしている。
中橋監督は、過去のオリンピック柔道の金メダリストに松本選手のようなタイプはいなかったと語る。そして松本選手が壁を破ってくれたおかげで、柔道をやっている子どもたちも決まった型にはまる必要がなくなった――そう監督は考えているという。
松本選手は9月に26歳になったばかり。「野獣」と呼ばれるのはどう猛な試合スタイルだけでなく、本能的な試合運びのせいでもある。
日本には自分より柔道がうまい選手は山ほどいると松本選手は言う。だが「私は気持ちで戦う選手」で、気持ちだけは誰にも負けないと述べる。