タマネギ高騰が家計直撃 インド
インド・ナシーク(CNNMoney) 景気減速と通貨ルピー安に見舞われているインドで、タマネギ価格の急騰が人々の懐を直撃している。
タマネギはインド料理でよく使われる食材で、年間消費量は1500万トンに達する。だが価格上昇率はインドのインフレ率(6%)をはるかに上回り、一部地域では1カ月で5倍上昇したという。
専門家によると干ばつによる供給量減少が価格高騰の原因だが、機能不全に陥った政治システムや経済改革の遅れも状況の悪化に拍車をかけたという。
タマネギの流通では多くの中間業者が関わるためコストがかさみ、小売価格では農家に支払われる金額の2倍に達する。また道路事情が悪く輸送に時間がかかるために、収穫量の4割が途中で腐ってしまうという。
イエス銀行のチーフエコノミスト、シュブハダ・ラオ氏は「タマネギはマクロ経済としてのインドが経験している問題の象徴だ」と語る。