競泳のイアン・ソープ氏、うつ病で治療施設に入所
(CNN) 五輪競泳のオーストラリア代表として通算5個の金メダルを獲得したイアン・ソープ氏(31)がうつ病のため治療施設に入所したことが分かった。ソープ氏は昨年出版した自伝の中で、うつ病やアルコール依存症との闘いを告白していた。
シドニーの警察は3日朝、不審な行動を取っていた同氏を保護した。ソープ氏のマネージャーがCNNに語ったところによると、同氏は1月28日に自宅で転倒して肩を負傷し、29日に手術を受けた。翌日には退院したが、痛み止めや抗うつ剤などの作用で混乱状態に陥ったとみられる。警察が発見した時は、他人の車を友人の車と間違えて乗り込もうとしていた。酒に酔ってはいなかったという。同氏は現場から病院へ運ばれ、さらに治療施設へ移送された。
ソープ氏は2000年のシドニー五輪と04年のアテネ五輪で通算5個の金メダルを獲得して脚光を浴びた。06年にいったん引退したが、11年に復帰を表明。翌年のロンドン五輪出場を目指したものの果たせなかった。今年7月に開催される英連邦競技大会(コモンウェルス・ゲームズ)にも名乗りを上げたが、肩の故障で断念した。1年半ほど前からスイスに滞在しているが、クリスマスを両親と過ごすためシドニーに帰省していた。
自伝では、うつ病の苦しさから逃れようとしてアルコールに依存していった経緯などを明かしていた。