中東諸国のハリウッド映画観、34%が「有害な内容」

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上映禁止となった米映画「ノア 約束の舟」の一場面=パラマウント・ピクチャーズ提供

上映禁止となった米映画「ノア 約束の舟」の一場面=パラマウント・ピクチャーズ提供

(CNN) 米ハリウッド映画を観賞した中東諸国の住民のうち34%が道徳上、有害な内容を含んでいると判断していることなどが最新世論調査で27日までにわかった。観賞の経験がある住民は45%だった。

ハリウッド映画がモラルに有益としたのは15%のみで、この比率はアラブ諸国制作の映画では71%だった。

世論調査は「中東における娯楽メディアの活用」に関するもので、中東カタールに分校を開く米ノースウエスタン大学とドーハ映画協会が依頼した。調査対象国はカタール、サウジアラビア、レバノン、エジプト、チュニジアとアラブ首長国連邦(UAE)で、各国国民や居住する外国人6000人以上に聞き取り調査を行った。

回答者の3分の2は外国映画の観賞は有意義とし、自国文化を描いた映画を好むとしたのが65%。54%は、映画は自国の文化に関する重要な情報源としていた。

アラブ諸国制作の映画を好むとしたのは80%以上で、米欧の作品が好きとしたのは約半数だった。

娯楽作品が恋愛や暴力を扱う場合、規制の対象にすべきとしたのは優に過半数を超え、3分の2以上は不快感を与えるような内容が含まれる映画などの公開禁止を支持した。

検閲制度の支持率はエジプトの77%とサウジの76%が高く、最少はチュニジアだがそれでも半数以上の数字に達した。

同大のカタール分校の幹部は今回の世論調査結果について、グローバリゼーションへ対処すると同時に、自国の文化保持も図るアラブ諸国の現状を反映する数字と指摘した。

カタール、UAEとバーレーンの3カ国は今年3月、聖書に登場する物語「ノアの方舟」を題材にした米映画上映を宗教上の理由で禁止する方針を発表した。

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