W杯がいよいよ開幕、地元住民に募る不満
「抗議運動をするならW杯の終わりがいいと思う」と、元ブラジル代表で2度のW杯優勝を経験したカフー氏は言う。「そうすれば、我々には整然と準備されたW杯を開催できる力が示せる。また民主主義国家であって、自らの権利のために戦えることを示すことになる」
一方、開幕を目前にしてFIFAとブラッター会長(78)は厳しい立場に立たされている。
英サンデー・タイムズ紙は今月に入り、2022年カタール大会の招致活動をめぐる買収疑惑を報じている。スキャンダルの責任を問う声が上がるなかで、来年に任期切れを迎えるブラッター会長は5選を目指すと表明。欧州諸国からは反対の声が上がっている。
W杯の決勝戦が行われるのは1カ月後の7月13日。それまでにブラジル人のサッカーへの愛情、そして世界のFIFAに対する信頼は元に戻るのだろうか。