U2のボノ、iTunesによる楽曲の「無料配信」を謝罪
(CNN) 米アップルの音楽配信サービス「iTunes」がアイルランドの人気バンド「U2」の新作アルバムを、ユーザーの許可なく配信して苦情が続出していた問題で、U2のリードボーカル、ボノが謝罪した。
U2はフェイスブックの公式ページで、ファンからの質問に答えるビデオを公開。そのなかでボノは、自動ダウンロードは「非常に失礼だ」との指摘に対し「申し訳ない」と述べた。
「すてきなアイディアを思いついたと調子に乗りすぎた。アーティストというのはえてして、そうなりがちなんだ。ほんの1滴の誇大妄想と、ちょっとした気前のよさ、多少の自己宣伝、それにこの数年、心血を注ぎ込んできた楽曲を聞いてもらえないかもしれないという深い恐怖心があった」とボノは語った。
アップルは9月9日の新しいiPhone(アイフォーン)の発表会で、5億人のiTunes利用者全員に、U2の5年ぶりの最新アルバム「Songs of Innocence」を無料配信すると発表した。だがアップルは単に無料ダウンロードを可能にするのではなく、ユーザーのアカウントに自動的にこのアルバムを送り付けてしまったため、一部のユーザーの怒りを買っていた。
もっともアルバムの人気は上々のようだ。
アップルによれば「Songs of Innocence」はアルバム単位でのダウンロードが2600万回に達し、収録曲のうち1曲でも聞いたユーザーは8100万人に上ったという。
これまでにiTunesでU2の過去のアルバムを購入したユーザー数である1400万人を大きく上回っている。