黒人奴隷を描いたドラマ「ルーツ」がリメーク 米
(CNN) 米ケーブルテレビ局のA&Eネットワーク、ライフタイム、ヒストリーの3社は2日までに、黒人奴隷とその子孫の運命を描いて大反響を呼んだドラマ「ルーツ」のリメーク版を放映すると発表した。放映は2016年になる見通し。
「ルーツ」はアフリカで捕らえられ米国バージニア植民地に奴隷として売られた黒人奴隷、クンタ・キンテから始まる一族の運命を描き出したもの。1977年に放映されると、視聴者が1億人を超える大ヒットとなった。
オリジナル版でキンテ役を演じていたレバー・バートン氏が共同制作責任者として名を連ねている。
新作は当時を再現して、アレックス・ヘイリーの原作小説により忠実に依拠して作られる。アフリカ史やアフリカ系米国人の歴史の専門家の助言を受け、より真実に近い表現を目指すという。
ヒストリー社の副社長ダーク・フーグストラ氏は、「これを原作のファンに届けることができて誇りに思う。また、初めて見る世代もこの物語の力強さや痛切さを体感するだろう」と述べた。
若い視聴者は、オバマ大統領がアフリカ系米国人として初の大統領に就任する姿や、黒人奴隷の手記を原作とした映画「それでも夜は明ける」がアカデミー賞作品賞を受賞するのを目の当たりにしている。一方で、米国各地では警察の黒人の容疑者に対する対応を巡り人種問題が再燃。この中で、同番組が新世代の視聴者にどう響くかが注目される。