「40種類の実がなる木」、米芸術家が育てる

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接ぎ木で40種類の果実が実る木のイメージ図=サン・ヴァンエイケン氏

接ぎ木で40種類の果実が実る木のイメージ図=サン・ヴァンエイケン氏

(CNN) 現代美術家で米シラキュース大学の教授でもあるサム・ヴァンエイケン氏は、異なる種類の実を1本の木で育てるプロジェクトに取り組んでいる。元になる木に対して別の種類の木を何本も接ぎ木することで、モモ、アンズ、サクランボといった、中心に硬い核を持つ果物40種類が1本の木から収穫できるようになるという。

これまでヴァンエイケン氏の手掛けた16本の木が、ニューヨーク州やアーカンソー州など米国内の7つの州に植えられた。対象とする果物は250種類を超え、それぞれの木に異なる組み合わせの40種類が実をつけることになる。

最初の木が植えられたのは2011年。今年の秋には、カリフォルニア州サンノゼにある子ども向け体験学習施設の敷地内に新たな1本が加わる予定だ。

さまざまな色の葉や花で彩られ、多くの種類の実をつけるこれらの木について、ヴァンエイケン氏は「1つの芸術作品であり、研究プロジェクトであり、自然保護活動の一形態ととらえている」と説明。道行く人たちに足を止めてもらい、花の色や果実の組み合わせについて考えをめぐらせてほしいと語った。

市場に出回る果物の種類が限られる傾向にある中、各地域で生育可能な果物の種類を増やすことは生物多様性の観点からも意義のある取り組みといえる。前出の学習施設のマーケティング責任者を務めるオータム・ヤング氏は、ヴァンエイケン氏の木について、同施設が運営する環境教育プログラムの一部に組み込む意向を示した。

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