FIFA会長選の候補者、アジアとアフリカ両連盟の結託非難
(CNN) 汚職疑惑の渦中にある国際サッカー連盟(FIFA)が来月26日に予定する次期会長選挙に関連し、立候補者の1人であるアリ王子(ヨルダン)は17日までに、アジアとアフリカの両連盟が組織票の工作を行っているとしてFIFAに調査開始を要求する声明を発表した。
FIFAの選挙関連規定に抵触する行為とし、両連盟間の了解覚書を調べるよう求めた。組織票の工作は同じく会長選に立候補しているサルマン・アジア連盟会長に不公平な恩恵をもたらすと主張した。
了解覚書がアフリカのルワンダ・キガリで今月15日の時期に交わされた背景には、次期会長選をにらんだ露骨な組織票のとりまとめ工作があるとも強調。両連盟間の合意事項はFIFAの近年の悪評につながった腐敗行為の継続に等しいとも批判した。
これに対し、両連盟はインターネット上で了解覚書の内容の詳細を発表。覚書の目的の1つは両組織間の友好関係の構築と促進であると主張した。
両連盟には、FIFAに加わる209カ国・地域のうち100カ国・地域が所属している。
アリ王子は昨年のFIFA会長選にも出馬したがブラッター会長に敗れていた。同会長は汚職容疑の発覚に伴い辞任を表明。欧州サッカー連盟(UEFA)のプラティニ会長もFIFA会長選に出馬していたが、不正行為の疑惑に襲われ、撤退していた。ブラッター、プラティニ両氏はその後、FIFAから8年間の資格停止処分を受けたが、いずれも異議申し立てを行う意向を示している。
来月の会長選にはこの他、UEFAのインファンティノ事務総長、シャンパーニュ元FIFA幹部と南アフリカの実業家セクワレイ氏が立候補している。