反ドーピング機関の元トップが急死、「心臓発作で」 ロシア
(CNN) ロシア反ドーピング機関(RUSADA)は15日、公式サイトで、昨年まで同機関の最高責任者を務めていたニキータ・カマエフ氏が「重度の心臓発作で」死亡したと発表した。52歳だった。
ロシアのタス通信が報じたところによると、RUSADAの事務局長だったラミル・ハブリエフ氏はカマエフ氏について「スキーをした後に心臓の痛みを訴えていた。少なくとも自分は、心臓に問題があるという話は聞いたことがない。夫人は知っていたのかもしれないが」と述べた。
ロシア陸上界は昨年11月、組織的ドーピングの問題に関連し、国際陸上競技連盟(IAAF)から資格停止処分を受けた。カマエフ氏はその翌月にRUSADAのトップを退いていた。この措置によりロシア陸連は無期限の間、国際大会への出場ができなくなった。今年開催されるリオデジャネイロ五輪にも選手を送り込めない可能性がある。
資格停止に先駆けて独立委員会による調査を行った世界反ドーピング機関(WADA)は、ロシア陸上界のあらゆる層に不正の文化が深く根付いていると明言。またドーピング検査の対象とするはずだった検体が、モスクワの研究所によって1400件以上「意図的に、もしくは悪意を持って」廃棄されていたと指摘した。
カマエフ氏らの辞任後、ロシアのスポーツ当局は国際大会への復帰を果たすべく関連組織の改革に着手している。