エマ・ワトソンさんも「パナマ文書」に名前 オフショア会社設立
ロンドン(CNNMoney) 世界各国の政治家や著名人らによるタックスヘイブン(租税回避地)の利用実態を示したいわゆる「パナマ文書」に、英人気女優のエマ・ワトソンさんの名前が含まれていたことが明らかになった。
米国時間9日にインターネット上で新たに公開されたデータベースから、英紙スペクテーターがワトソンさんの名前を発見した。データベースによれば、ワトソンさんは、文書の流出元である中米パナマの法律事務所「モサック・フォンセカ」を使って英領バージン諸島に会社を設立していた。
ワトソンさんの広報担当者は、会社の設立は身の安全を守るためであって、ワトソンさんは経済的にも税務上も何の利益も得ていないと述べた。
「エマは(多くの著名人と同様に)匿名性と安全を守ることだけを目的にオフショア(非居住者向け)会社を設立した」と、広報担当者はCNNMoneyに電子メールで回答した。
担当者によれば、英国の企業は株主の個人情報を公開することが義務づけられており、「身の安全を守るのに必要な匿名性が保持できない」が、オフショア会社であれば名を明かさずに済む。ワトソンさんは過去に、個人情報が流出して危険にさらされた経験があるという。
複数の英メディアの報道によれば、ワトソンさんはロンドンに不動産を購入するためにこの会社を設立した。広報担当者はこの点についてはノーコメントだった。
パナマ文書のデータによれば、ワトソンさんはフォーリング・リーブスという会社を2013年に設立。英領バージン諸島はカリブ海に浮かぶ英国の海外領土で、欧州連合(EU)の行政執行機関である欧州委員会からは租税回避地とみなされている。