「日本に再びヨット熱を」 アメリカ杯挑戦の早福総監督が語る
早福さんは1995年と2000年、日本から初めてアメリカ杯に挑戦したチーム「ニッポンチャレンジ」のクルーを務めた。03年にはワンワールド・チャレンジ、07年にはBMWオラクル・レーシングと外国のチームにも参加したが、予選シリーズを勝ち抜いて本戦に出場したことはない。1851年から始まったアメリカ杯で、日本やスウェーデン、フランス、英国が優勝したことは一度もない。
「アメリカ杯を目指してヨットに乗り始めたのは20歳の時。当時は海外へ行ってみたい一心だったが、その後セーリング競技を知り、アメリカ杯のことを知ってすっかりほれ込んだ」と話す。
「セーリングはユニークなスポーツだが、アメリカ杯はまた格別で、多くの要素がかかわってくる。セーリング技術だけでなく、ヨットの性能だけでもなく、優れたチームワークも必要。その総合力が決め手となる。チームワークは私がこのスポーツに熱中する理由のひとつだ」
早福さんは、福岡でのレースが日本でかつてのようなヨット熱を再燃させる助けになることを願っているという。チームの公式ホームページに寄せたコメントによると、これまで常々、日本は海に囲まれた海洋国家だということ、そういう国らしい文化がずっと昔からあることを指摘してきた。だからこそ、世界最高峰のヨットレースに挑戦するのは重要なことだった、と話す早福さん。
「私の願いは、日本の人々にアメリカ杯という新たな文化を紹介すること。そしてその成果が今後長く受け継がれていくよう願っています」と、力を込めた。
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この記事はCNN.com内のSAILING SUCCESSの記事を日本向けに編集したものです。