世界の覇権に照準、中国「ラグビー革命」<3> さらなる飛躍のために
中国ラグビーの歩みと展望
中国におけるラグビーの歴史は比較的古く、1867年に上海で初めてラグビーの試合が行われたとされる。もっとも、初のラグビークラブが同市に誕生したのは20世紀に入ってからだ。
かつて中国でラグビーをしていた人の大半は軍人だった。当時、中国ではラグビーは兵士の訓練にうってつけと考えられていた。
2018年には15人制ラグビーのプロリーグ設立が予定されており、さらに普及促進のため、中国中央テレビ体育チャンネル(CCTV5)やアリスポーツのデジタルプラットフォームでラグビーの試合が放映される。
しかし、現時点でラグビーは稼げるスポーツとは言い難い。ラグビーは中国語で「英国式オリーブボール」と訳されるが、中国では数少ないトップチームの選手でも月収はわずか500ドルにすぎない。
それでも、ラグビーは中国に浸透しつつある。向こう数十年以内に自国でW杯を開催し、さらに代表チームが優勝を果たす見込みが全くないなどと断言することができるだろうか。
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連載終わり