元競泳王者フェルプス、競技人生を振り返る 「丸4日引きこもったことも」
(CNN) 五輪で通算23個の金メダルを獲得した米国の伝説的な元男子競泳選手、マイケル・フェルプスさんは6日までにCNNとのインタビューに答え、これまでの軌跡を振り返った。自分の存在意義を見失い、自室に丸4日間、身動きもせずこもり続けたこともあったという。
フェルプスさんは2012年、ロンドン五輪を最後に引退を宣言したが、14年に現役復帰。その年の9月に飲酒運転容疑で逮捕され、米水泳連盟から6カ月の出場停止処分を言い渡された。
部屋に引きこもったのはこの時のことだ。親しい友人や家族が一丸となって支えてくれたおかげで、立ち直ることができたという。
メダルと才能、そして世界中のファンからの称賛。当時のフェルプスさんは、はたから見れば全てを手にしていた。だが実はロンドン五輪の後、フェルプスさんは目的を見失い、自分の価値が分からなくなっていた。
「時限爆弾が今にも爆発しそう」な気分だったと、フェルプスさんは振り返る。自殺を考えたこともある。一番怖かったのは、「自分がもう生きていたいと思わなくなった時」だという。
金メダルを取るには意志と才能が必要だったように、だれかの助けを求めなければならないと認めるには勇気が必要だった。
助けを求め、何かを変えなければならない。フェルプスさんは更生施設を探して入所し、そこで出直すことができた。