イラン重量挙げ選手、金メダル競売に 地震被災者の支援目的
(CNN) 男子重量挙げのイラン代表として活躍するキアヌーシュ・ロスタミ選手が、昨年のリオデジャネイロ五輪で獲得した金メダルを競売にかけていたことが15日までに分かった。売り上げはイランとイラクの国境地帯で12日深夜に起きた地震の被災者の支援に充てるという。
マグニチュード(M)7.3を記録した今回の地震では、イラン、イラク両国で少なくとも452人が死亡、数千人が負傷した。今年起きた地震の被害としては最悪で、壊滅した町村の数も数百に上る。
地震発生を受け、ロスタミ選手は被災者を支援しなくてはならないという強い思いに駆られたという。
イランの半国営タスニム通信が伝えたところによると、ロスタミ選手は「そうすることが自分の義務だと考えている。どんなに微力でも、地震の被害に苦しむ愛すべき同胞の助けになりたい」と強調。「金メダルは本来国民のもの。私はそれを国民の手に返す。競売にかけて、収益を被災者の支援に使うつもりだ」と語った。
15日には第一線で活躍するアスリートやスポーツ界の著名人らが首都テヘランの競技場に多数集まり、募金活動を行うという。タスニム通信がスポーツ省のウェブサイトに記載された内容として報じた。
イランでは2003年、南東部の都市バムで発生したM6.6の地震により2万6000人あまりが死亡している。