イバンカ・トランプ氏、ファッション会社を廃業 政界でのキャリア追求へ
(CNN) 米国のトランプ大統領の娘で大統領補佐官のイバンカ・トランプ氏が、自ら経営していたファッションブランドの廃業を決めた。同氏は会社経営に戻らず、政界でのキャリアを追求する意向を固めていた。
衣類やアクセサリーを販売するイバンカ氏の事業は、倫理法に抵触する恐れがあり、同氏がホワイトハウスでの役職を利用して利益を得ているとの見方もあったことから、制約された中で経営を続けていた。
しかし、イバンカ氏の意向に詳しい2人の関係者によると、父の大統領任期が終了した後も会社に復帰するつもりがないのであれば、このまま制約された状態で経営を続ける意味はないと判断した。
イバンカ氏は声明を発表し、「私がこのブランドを立ち上げた時、最初は誰もこれほどの成功を予想していなかった。ワシントンでの17カ月が経過した今、私は自分がこのビジネスにいつ戻るのか、あるいは戻るのかどうかも分からなくなった。しかし私の当面の未来の重点は、自分がここワシントンで今やっている仕事にある。従って今回の決断は、私のチームとパートナーにとって唯一の公正な結論だった」と説明した。
24日にはイバンカ氏がニューヨークでスタッフに事情を説明する見通し。廃業によって18人が影響を受けるという。
同氏のビジネスをめぐっては、父のトランプ氏の大統領選挙運動中に、イバンカ氏が自身のブランドの製品を身に着けてトランプ氏支持を訴えて物議をかもした。トランプ大統領就任後、イバンカ氏が同社の経営を続けながら補佐官に就任すると、一層批判が強まった。
関係者によると、トランプ大統領の就任後、2017年初めにはイバンカ氏の会社の利益が増大した。しかしそれ以降、収益は落ち込んでいたという。