からかわれた選挙候補者とコメディアン、番組で共演し和解
(CNN) 米NBCテレビの人気お笑い番組「サタデー・ナイト・ライブ(SNL)」の中でコメディアンから外見をからかわれた議会選挙候補者が、翌週の放送で同番組に出演し、本人からの謝罪を受け入れた。その後はお返しとばかりに、当のコメディアンの外見を揶揄(やゆ)して見せる一幕もあった。
先の中間選挙で共和党からテキサス州議会選に立候補し当選したダン・クレンショーさんは、2012年のアフガニスタンでの戦闘で右目を失った。SNLに出演するコメディアンのピート・ダビッドソンさんは3日放送の番組で、黒い眼帯を付けたクレンショーさんの顔写真に対し「ポルノ映画に出てくる殺し屋のよう」などと発言し、批判を浴びていた。
10日の放送では上記の発言の非を認めたダビッドソンさんが「戦争の英雄」としてクレンショーさんを紹介。クレンショーさんは「共和党の好感度を上げてくれてありがとう」と答えた。ダビッドソンさんが直接謝罪の言葉を述べるとクレンショーさんはこれを受け入れ、2人の関係は良好なものだと付け加えた。
この後は先週の放送と真逆のスタイルで、ダビッドソンさんの顔写真をバックにクレンショーさんがコメント。「覚醒剤が人間になったような見た目だ」などと容赦のない言葉を浴びせて笑いを誘った。
冗談のコーナーが終わるとクレンショーさんは「まじめな話をすると」と前置きした上で、「ここから多くの教訓が得られる。左派と右派が合意できる事柄もあるということ。米国人はお互いを許し合えるということ。我々には国としての一体感があり、これからもお互いの長所を見出していくことは可能だ」と語った。