ユダヤ人団体、韓国BTSに謝罪要求 帽子にナチスの記章
ソウル(CNN) 世界的な人気を呼んでいる韓国の男性音楽グループBTS(防弾少年団)のメンバーが、ナチスのマーク入りの帽子をかぶって写真に写っていたなどとして、米国のユダヤ系団体が11日、謝罪を求める声明を出した。
ユダヤ系団体「サイモン・ウィーゼンタール・センター」がウェブサイトに掲載した声明によると、BTSのメンバーがかぶった迷彩柄の帽子に、第2次世界大戦中にナチスドイツの強制収容所を管理していたナチス親衛隊(SS)の記章が付いていた。
この写真は2014年10月、韓国の女性雑誌向けに撮影されたと報じられている。写真には、スタイリスト提供の帽子との説明が添えられていた。
BTSはさらに、コンサートの舞台でナチスのかぎ十字に酷似した印の旗を掲げたこともあるという。
同団体のエイブラハム・クーパー副所長は、日本でも先週、BTSの別のメンバーが原爆のキノコ雲などをデザインしたTシャツを着ていたことが問題になり、テレビ番組への出演が中止になったと指摘。BTSと所属事務所に対し、「日本の人々とナチスの犠牲者たちに謝罪するべきだ」と呼び掛けた。
声明は、BTSや韓国、世界の若者が選ぶファッションは、「歴史の教訓を消し去る」傾向に拍車をかけていると批判した。
一方、BTSのファンらはネット上で、帽子の写真のうち少なくとも一部はねつ造だと主張した。この点について、CNN独自の確認は取れていない。
日本で指摘されたTシャツは「愛国」「我々の歴史」「解放」「コリア」と繰り返した文字とともに、長崎に投下された原爆のキノコ雲とみられる写真がプリントされていた。着用したメンバーの写真は13年に撮影されたとみられる。